株式市場動向
米国株式市場は、前日に発生した半導体大手の急落による下落から落ち着きを取り戻し、まちまちの動きとなりました。ダウ工業株30種平均は、主要な銀行が米連邦準備制度理事会の年次ストレステストを無事に通過したことや、米国とイランの停戦合意により原油価格が戦争前の水準まで下落したことが支えとなり、前日比182.06ポイント高、率にして0.35パーセント高の51,848.90で取引を終えました。一方で、S&P 500は7.24ポイント安の7,358.22、ナスダック総合指数は110.40ポイント安の25,476.64と、いずれも引けにかけて上昇分を消して下落しました。これは、人工知能向け投資の過熱感に対する懸念や、取引終了後に控えていたミクロン・テクノロジーの決算発表への警戒感から半導体関連株に売りが出たためです。市場全体の傾向として、これまで株価を牽引してきたマグニフィセント・セブンと呼ばれるメガキャップハイテク株のファンドが直近のピークから10パーセント以上下落して調整局面に入る一方、ボラティリティの高い半導体やメモリ関連銘柄へ投資資金がシフトする動きが鮮明となっています。
東京株式市場では、日経平均株価が続落し、前日比613円41銭安の6万9,174円97銭で取引を終えました。前日の米国市場におけるナスダック総合株価指数やフィラデルフィア半導体株指数の大幅な下落を受け、半導体関連株を中心に売りが先行しました。取引開始直後は下落してスタートしたものの、その後一時プラス圏に切り返し、7万円台を回復して高値は7万218円まで上昇する場面が見られました。しかし、その後は再びマイナス圏に沈み、午後の取引では一時1,300円近く下落して、今日の安値である6万8,461円をつけるなど、非常に激しい値動きとなりました。大引けにかけてはやや下げ渋ったものの、最終的に600円を超える下落で終了しました。東証プライム市場の値下がり銘柄数が802、値上がり銘柄数が703となりました。
アジア市場では、韓国総合株価指数が前日に9.99%下落し一時サーキットブレーカーが発動された反動から、当日は一時4%近く上昇する場面があるなど激しい値動きを経て、最終的には約3%高と反発しました。一方、台湾加権指数は半導体株が売られたことで2.2%安と続落しました。上海総合指数はほぼ横ばいで推移し、香港ハンセン指数は0.4%高と6日ぶりに反発しました。
為替・金利・コモディティ
【為替市場】
外国為替市場では、米連邦準備制度理事会による利上げへの警戒感から米ドルが強含みで推移しました。主要6通貨に対する米ドルの強さを示すICE米ドルインデックスは、今月これまでに2.8パーセント上昇しており、ほぼ1年ぶりの大幅な月間上昇率を記録する勢いです。これは、新しく就任したケビン・ウォーシュ議長のもとでインフレ抑制に向けた積極的な金融引き締めが行われるとの懸念がドルの買いを誘っているためです。新興国通貨では、コロンビア・ペソが、左派のイバン・セペダ上院議員が大統領選での敗北を認めたことで選挙結果への不透明感が和らぎ、それまでの下落分を縮小しました。また、アルゼンチン・ペソは中間選挙後の急落以来最悪の下げを記録しています。
【金利動向】
米国債市場では、利回り曲線であるイールドカーブのフラット化が進行しました。10年物米国債利回りから2年物米国債利回りを引いた差は、2月の約70ベーシスポイントから30ベーシスポイントに縮小しました。これは、市場が現在の金融政策をインフレ抑制に不十分だと見なしていることを示しており、2年物利回りが10年物よりも速いペースで上昇した結果です。当日の10年物米国債利回りは4.409パーセント、2年物米国債利回りは4.158パーセント、30年物米国債利回りは4.840パーセントを記録しました。欧州では、欧州中央銀行のイザベル・シュナーベル専務理事が、インフレ目標2パーセントの達成に向けてさらなる金利の引き上げが必要との認識を示しています。
【コモディティ市場】
原油市場では、米国とイランの停戦合意に伴い、ホルムズ海峡を経由した中東からの供給が急速に拡大したことから価格が大幅に下落しました。ロンドン取引所のブレント原油先物は4パーセント超下落して1バレル73.56ドル、ニューヨーク取引所のWTI原油先物も4パーセント下落して1バレル70.18ドルとなり、イラン戦争開始前の水準まで戻りました。 貴金属市場および暗号資産市場では、価値毀損トレードと呼ばれるデベースメント・トレードの巻き戻しが加速し、大幅な下落となりました。金先物相場は前日比3.35パーセント安の1オンス4,010.60ドルとなり、7か月ぶりに4,000ドルの大台を割り込みました。銀先物も7.39パーセント下落し、1オンス58.09ドルと、約7か月ぶりに60ドルを割り込みました。ビットコインも5.4パーセント下落して59,023ドルとなり、2024年後半以来初めて60,000ドルの節目を割り込みました。これらは、ドル高とFRBの利上げ懸念に加え、個人投資家が資金を半導体や韓国のチップメーカーへシフトさせていることが原因です。 米国国内の天然ガス市場では、西テキサスのワハ・ハブの価格がパイプライン拡張の稼働開始に伴い、131日間に及ぶ過去最長のマイナス価格の記録を終えてプラスに転じました。
マクロ環境・政策動向
マクロ環境・政策動向
米国とイランの間でホルムズ海峡の再開に向けた覚書が6月17日に署名され、これに伴い国際海事機関は中東で足止めされていた11,000人以上の船員を退避させる安全確保を取り付けたと発表しました。イランとオマーンは、米国や周辺国と協力して船舶の退避や交通流の管理を行い、衝突を回避するための調整を実施しています。一方で、ロシアの製油所に対するウクライナのドローン攻撃は今年これまでに少なくとも47回に達しており、ロシア国内のガソリン生産量が5月に13.5パーセント減少するなど、供給不足と価格高騰を引き起こし、モスクワにとって持続的なマクロ経済問題となっています。 ヨーロッパでは、ドイツ、フランス、英国、イタリア、ポーランドの5カ国首脳がベルリンで会談し、7月にアンカラで開催されるNATOサミットに向けて、防衛負担をより欧州が担う形で同盟を強化する方針を確認しました。米国がドイツから5,000人以上の軍隊を撤退させる計画を進める中、欧州側は防衛費を増額して関与を維持しようとしています。また、スイス政府は米国のパトリオット・ミサイル・システムの納入遅延を受け、依存を減らすため、フランス、イスラエル、韓国のメーカーと新たな長距離防衛システムの契約交渉を開始しました。
【金融政策】
米国では、スコット・ベセント財務長官がケビン・ウォーシュFRB議長によるインフレ抑制への取り組みに信頼を表明し、利上げを容認する姿勢を示唆しました。先週の金融政策決定会合では9人の高官が年内の利上げを予測しており、市場では年内の利上げ確率が75パーセントを超えています。ベセント長官は1997年にアラン・グリーンスパン元FRB議長が行った1回のみのブレーキを踏む利上げを肯定的に評価しています。 欧州中央銀行では、ドイツ出身のイザベル・シュナーベル専務理事がインフレ率を2パーセントの目標に戻すために利上げを継続する必要があると発言しました。また、新しくクロアチア中銀総裁に就任したアンテ・ジグマン氏も、物価安定の重要性を強調し、タカ派的な姿勢を示唆しています。一方で、カナダ銀行のティフ・マックレム総裁は、実質GDPが2四半期連続でマイナスとなったものの、これが兵器システムへの支出減少によるものであるとして、経済が明確にリセッションにあるという見方を否定しました。ロシア中央銀行のエリヴィラ・ナビウリナ総裁は、製油所への攻撃による燃料価格上昇が新たなインフレリスクになっているとして、利下げサイクルの休止を示唆しました。
【制度・政策】
米国では、ドナルド・トランプ大統領が、上下両院で圧倒的な超党派の多数で可決された住宅コスト削減を目指す住宅法案の署名式を直前で急遽キャンセルしました。トランプ大統領は、先に投票規制法案であるセーブ・アメリカ・アクトが通過するまで署名しないと主張し、議会との対立を深めています。しかし、大統領が10日以内に署名も拒否権発動もしなければ、法案は自動的に法律となります。また、トランプ大統領はガソリン価格の下落スピードが遅いとして司法省に価格操作の調査を命じました。さらに、トランプ大統領は6月に量子技術の開発を加速し、サイバーセキュリティの脅威を軽減するための2つの大統領令に署名しました。 厚生省のロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は、十代の妊娠予防プログラムの数百万ドルのグラントをキャンセルし、身体のリテラシーや親の権利の保護に焦点を当てた新たな資金枠にリダイレクトする方針を示しました。 連邦準備制度理事会のミシェル・ボウマン銀行監督担当副議長は、銀行監督部門の組織再編を完了し、7月12日付で監督、金融研究・リスク・アプリケーション、規制・政策、ビジネス・エネーブルメントの4グループにリソースをシフトすると発表しました。 オーストラリアでは、アンソニー・アルバニージー首相の予算案に含まれる、不動産投資への税優遇を制限する法案が今週中に議会を通過する見通しです。南アフリカでは、連立政権の第2党である民主同盟のリーダー、ジョーディン・ヒル=ルイス氏が、未登録の移民に対する排外主義的な暴力を強く非難し、当局に保護を求めました。
米国個別銘柄動向
【テクノロジー・半導体】
・Micron Technology Inc. (MU):2026年会計年度第3四半期の決算が市場予想を大幅に上回り、売上高が41.5億ドル、1株あたり利益が25.11ドルとなりました。人工知能向けのメモリ需要が旺盛で粗利益率が84.9パーセントに達したことが背景にあり、第4四半期の売上高予測を市場予想の432億ドルを上回る約500億ドルと発表したことで、時間外取引で株価が約9パーセント上昇しました。
・Cerebras Systems Inc.:上場後初の四半期決算を発表しました。OpenAIとの大規模サービス契約に伴う粗利益率の低下見通しを示したことで、株価が約20パーセント急落し、IPO価格の185ドルを下回る約182ドルとなりました。
・Qualcomm Inc.:投資家向け説明会で、2029年までにデータセンター向けAIチップの売上高を年間150億ドル以上に拡大する計画を発表しました。また、Meta Platforms Inc.が同社の新しいデータセンター向けプロセッサであるドラゴンフライC1000を導入することに合意したと発表し、株価が時間外取引で14パーセント上昇しました。
・Alphabet Inc. (GOOG):S&Pダウ・ジョーンズ・インディシズにより、6月29日の取引開始前にVerizon Communications Inc.に代わってダウ工業株30種平均に採用されることが発表されました。この変更は、同社がインターネットや人工知能の分野で経済を牽引している現状を反映したものです。
・SpaceX:最高値の225.64ドルから約30パーセント下落したことで、空売り比率がフリーフロートの13パーセントに急増しました。今週、AIインフラ投資を目的として250億ドルの投資適格社債を販売しています。また、株価の急落により創業者イーロン・マスク氏の一時的に1兆ドルを超えていた総資産が9,570億ドルに減少しました。
・Anthropic PBC:中国のアリババグループが数万の不正アカウントを使用して同社のAIモデルであるクロードに2,880万回の不正アクセスを行い、ソフトウェア技術を盗用しようとしたと米当局に告発しました。
・Alibaba Group Holding Ltd.:Anthropic PBCからの不正アクセス告発の報道を受けて、米国預託証券が3パーセント以上下落し99.10ドルとなりました。
・Nvidia Corp. (NVDA):今月、AIインフラ構築資金として250億ドルの投資適格社債を販売しました。また、最高経営責任者のジェンセン・フアン氏が、次世代プラットフォームであるヴェラ・ルービン向けに主要メモリメーカーのHBM4を採用することを承認しました。
【金融】
・JPMorgan Chase & Co. (JPM):米連邦準備制度理事会の年次ストレステストを通過したことを受け、500億ドルの新しい自社株買いプログラムを発表し、四半期配当を10パーセント引き上げて1株あたり1.65ドルにすると発表しました。また、2026年末のS&P 500の目標値を従来の7,600から7,800に引き上げました。
・Goldman Sachs Group Inc. (GS):ストレステストを無事に通過したことを受けて、四半期配当を11パーセント引き上げて1株あたり5ドルにすると発表しました。 ・Wells Fargo & Co.:ストレステスト通過後、四半期配当を11パーセント引き上げて1株あたり50セントにする見通しを発表しました。
・Morgan Stanley (MS):ストレステスト通過後、配当を15パーセント引き上げて1株あたり1.15ドルにするとともに、200億ドルの自社株買いプログラムを再承認しました。 ・Blackstone Inc.:シカゴの金融中心地にある40階建てオフィスビルOne South Wacker Driveに対する3億4,300万ドルのローンが6月9日の満期日に債務不履行となったことが提出書類で明らかになりました。
・Kalshi:最高経営責任者のタレク・マンスール氏が、IPOを検討しているものの2026年中には実施しないことを明らかにしました。同社の評価額は5月のシリーズF資金調達ラウンドで220億ドルに達しています。
・PPE Medpro:パンデミック中に粗悪な医療用ガウンを供給したとして政府から1億2,200万ポンドの支払いを命じられた後、2025年12月に清算に入りました。共同清算人がミシェル・モーン男爵夫人とその夫ダグラス・バロウマン氏を含む個人らを相手に提訴したことが判明しました。
【エネルギー・公益】
・Sunrun Inc.:Tesla Inc.およびRenew Homeと提携し、家庭用バッテリーやサーモスタットを集約してAIデータセンターやPJMインターコネクションに16ギガワットの電力を供給するプラットフォームを構築すると発表し、株価が27.2パーセント高の16.29ドルまで急上昇しました。
・Tesla Inc. (TSLA):Sunrun Inc.との電力供給提携を発表しました。また、株価の下落がイーロン・マスク氏の総資産減少の一因となりました。
・Stonepeak:ルイジアナ州のLNG輸出ターミナル建設資金の借り換えのため、約25億ドルのプライベートボンドを販売しました。
・Ovintiv Inc.:最高経営責任者のブレンダン・マクラッケン氏が、パーミアン盆地における天然ガスのパイプライン容量不足によるマイナス価格の長期化について、エネルギーインフラの許可規制改革の必要性を訴えました。
【小売・消費者サービス・その他】
・Wendy’s (WEN):RedditのWallStreetBetsなどの投資家フォーラムでの投稿を発端とする個人投資家の買い殺到により、株価が市場開始直後に25パーセント超急騰し、7.5ドルに達しました。また、Potbellyから移籍したスティーブ・シルリス氏を新しい最高財務責任者兼最高戦略責任者に指名したことを発表しました。
・Doncasters Group:ニューヨーク証券取引所への上場に際し、IPOの需要が提供株数の30倍以上に達し、公募価格が仮条件である28ドルから32ドルを1ドルから2ドル上回る見通しであることが分かりました。
・Slate Auto:アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏が支援するミシガン州の自動車スタートアップで、手動ウィンドウでラジオなしの2人乗り全電気ピックアップトラックを24,950ドルから今年後半に生産開始する計画を進めています。
・Airbus SE:欧州航空安全庁から、翼の主要部品に亀裂が見つかったため、5機のA380を即時運航停止にして検査すること、および他11機について次の25飛行サイクル以内に検査することを命じられました。
・Cosm:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが、大型スクリーンシアターを運営する同社に1億ドルを出資し、最高経営責任者のラヴィ・アフジャ氏が取締役に就任することが発表されました。
日本個別銘柄動向
【半導体・電子部品】
・東京エレクトロン(8035):前日の米国市場で同業のラムリサーチが9%安となった流れを受け、株価は続落しました。午後の取引では一時6%近く値下がりし、1銘柄で日経平均株価を200円以上押し下げる要因となりました。
・アドバンテスト(6857):朝方は日経平均構成銘柄の中で比較的底堅く推移し、取引途中でプラス圏に転じる場面もありましたが、最終的には1.2%安と下落して取引を終えました。
・キオクシアホールディングス(285A):前日に15%安と急落し、1銘柄での売買代金が上場企業として初めて4兆円を超える4兆3,930億円を記録しました。当日は自律反発狙いの買いが先行し、一時9万7,650円まで上昇したものの、その後は一時6%近く下落して8万6,000円台まで下落する等、非常に激しい乱高下を演じました。最終的には1.3%高と反発して取引を終え、当日の売買代金も4.4兆円を超えました。
・イビデン(4062):株価はプラス圏で推移する場面が目立ち、2%高と上昇して日経平均株価を支えました。
・TDK(6762):株価は軟調に推移し、日経平均株価の下押し上位銘柄となりました。 ・新越化学工業(4063):株価は軟調に推移しました。 ・ディスコ(6146):株価は軟調に推移しました。
・パナソニックホールディングス(6752):子会社のパナソニックインダストリーがデータセンター向けの新しい蓄電装置を開発したとの報道が材料視され、株価は急伸し、前日比6%を超える上昇となり、日経平均構成銘柄の値上がり率トップとなりました。生産能力を2030年度に現在の2倍から3倍に引き上げる計画です。
・スクリーンホールディングス(7735):シティグループ証券が目標株価を従来の1万2,000円から1万8,000円に引き上げたことが手がかりとなり、一時4%上昇しました。第1四半期決算発表時にマイクロエレクトロニクス向け装置などの想定が上方修正される可能性が指摘されています。
【情報通信・サービス】
・ソフトバンクグループ(9984):前日に大きく下落していたため、当日は自律反発の買いが先行しました。当日開催された株主総会において、孫正義会長がネットアセットバリューを今後14年で16倍の1,000兆円にする方針や、アームの圧倒的勝利の時代がやってくること、東京電力ホールディングスへの出資に意欲があることなどを強調しました。株価は一時下落に転じるなど不安定な動きをみせたものの、最終的には0.9%高と反発しました。
・KDDI(9433):メールシステムが不正アクセスを受け、一部の情報が漏洩した可能性があると発表しました。株価は1.2%安と軟調に推移しました。
・楽天グループ(4755):三木谷浩史会長兼社長が日本経済新聞の取材に対し、米国の衛星通信会社と提携し、日本国内での衛星事業を手掛ける新会社を2026年中に設立する方針を明らかにしました。株価は前日に年初来安値を更新していましたが、当日は700円あたりで小じっかりと推移しました。
【自動車・輸送用機器】
・トヨタ自動車(7203):中東情勢の影響に伴い、2027年2月頃まで海外生産を10万台程度減らすとの報道が伝わりました。株価は7日続落となり、連日で年初来安値を更新して引けました。PBRは0.79倍、配当利回りは3.72%の水準となっています。
【小売・外食・エンターテインメント】
・サンリオ(8136):延期していた決算を発表し、今期の連結純利益は前期比17%増の638億円、営業利益は15%増の895億円と過去最高益の更新を見込み、市場予想を上回る業績予想および1対5の株式分割に伴う増配を発表しました。株価は朝方に一時11%急反発し、約2ヶ月ぶりの高値である1,043円をつけましたが、その後は利益確定売りに押され、最終的には続落で終えました。
・フジクラ(5803):業績予想の上方修正を受けて連日ストップ高となっていました。当日は一時プラスに転じる場面もありましたが、高値圏での利益確定売りや戻り待ちの売りに押され、4日ぶりの反落となる3.4%安の6,265円近辺で取引を終えました。
・トライアルホールディングス(141A):西友の買収資金として調達していた短期のつなぎ融資について、国内の金融機関から期間10年のシンジケートローンにリファイナンスすると発表しました。調達金額は合計3,074億円。財務的な不透明感が払拭されたとの見方から、株価は大幅続伸し、7%を超える上昇となりました。
・アイガン(9854):英国の投資ファンドであるアセット・バリュー・インベスターズが同社株を5%超取得したことが判明しました。経営改革や株主還元強化への思惑から、株価は一時23%急騰し、最終的にも13%高となりました。PBRは0.39倍の水準です。
・J.フロント リテイリング(3086):スリーディー・インベストメントによる保有割合が5%を超えたことが判明したほか、5月の百貨店売上高や免税店売上高が好調であることから、株価は6.3%高と大幅に上昇しました。
・カドカワ(9468):香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが同社株を買い増しし、保有比率が15.25%に上昇したことが判明しました。株価は5%高と反発しました。
・東宝(9602):ユービーエス証券が新規に買いでカバレッジを開始したことや、7月からの映画鑑賞料金の値上げが材料視され、株価は続進しました。
・イトーキ(7972):港次社長が出演し、中期経営計画の最終年において目標を前倒しで達成したことや、今期は営業利益ベースで前期比17%増の160億円を目指し、AIを中核に据える経営を推進していることを説明しました。株価は30円高の2,564円となりました。
・アルトナー(2163):石口聡社長が出演し、12期連続の増収増益を達成中であることや、全エンジニアの約80%が開発工程の上流工程に配属されている強みを説明しました。今期通期業績予想についても、売上高や利益高を確保できる見通しを示しました。
・神戸物産(3038):5月の月次売上高が前年同月比3%増となったものの、営業利益が17%減となったことが嫌気され、株価は3日ぶりに反落しました。
・ハローズ(2742):2027年2月期第1四半期決算は、営業収益が前年同期比7.2%増となった一方、人件費等のコストがかさみ、営業利益は10.5%減、四半期純利益は7.2%減の19億円と増収減益となりました。株価は小幅続進しました。
・タカミヤ(2445):3月末時点で東証グロース市場の上場維持基準に適合したことや、継続企業の前提に関する注記が解消されたことが発表され、株価は前日比42%高と急騰しました。
・リンクス(4015):上場2日目となった当日の取引でも買い気配が続き、ストップ高水準である1,675円の買い気配のまま推移する等、非常に強い需給が維持されています。