KZ 著
令和8(2026)年3月31日
はじめに
近年、金融市場ではプライベートクレジットをめぐる報道や議論が増えている。足元では、一部ファンドの償還制限や借り手のデフォルト率上昇、上場BDC(事業開発会社)の運用成績不振などが注目されており、プライベートクレジット市場に対する警戒感が高まりつつある。
もっとも、プライベートクレジットは公募債市場や株式市場とは異なり、価格や資金フローが日々可視化される市場ではない。そのため、個別の報道だけをもとに危機の有無や深刻度を判断することは難しい。まずは、この市場がどのような構造を持ち、なぜ拡大してきたのかを整理したうえで、足元で何が起きているのかを確認する必要がある。
本レポート前編では、まずプライベートクレジットの基本的な構造を整理したうえで、近年急激に拡大した背景と足元で見られる警戒感を概観する。
サマリーポイント
- プライベートクレジットは、非銀行主