令和8(2026年)5月9日
KZ 著
はじめに
米国経済の底堅さを考えるうえで、高所得者層の消費は重要な論点です。株式市場の上昇による資産効果や、所得・雇用環境の底堅さを背景に、高所得者層の消費余力が米国消費を下支えしているとの見方は根強くあります。実際、旅行・外食などのサービス消費が堅調に推移していることも、こうした見方を支える材料として捉えられています。
ですが、高所得者層の消費は本当に「株高」によって支えられているのでしょうか。また、高所得者層の消費を支える柱は、株式資産だけなのでしょうか。さらに、その柱が弱まった場合、消費の鈍化が企業業績や株価に波及し、さらに消費余力を弱めるという悪循環は起こり得るのでしょうか。
本レポートでは、高所得者層の消費を支える構造を、消費・資産・所得源の3方向から整理します。【前編】では、まず高所得者層の消費を支える所得・資産面の経路を分解します。特に、株