#5 4月17日(金) 日本市場レポート

1. 株式市場動向

前日の米国市場では、S&P500が4日続伸し最高値を更新したほか、ナスダック総合指数およびSOX指数が12日続伸し、それぞれ最高値を更新しました。トランプ米大統領がイスラエルとレバノンの10日間の停戦合意をSNSで投稿し、イランとの停戦協議進展への期待が高まったことや、台湾TSMCの好決算を受けた半導体関連株への買いが相場を牽引しました。

17日の東京市場では、前日に日経平均株価が史上最高値を更新し6万円の大台に接近していたことや、週末を控えていることなどを背景に、利益確定売りが優勢となりました。日経平均株価は4日ぶりに反落し、終値は前日比1,042円44銭安の58,475円90銭と安値引けとなりました。TOPIXやJPX日経インデックス400、東証グロース市場250指数などの主要指数も揃って反落しています。東証プライム市場の売買代金は概算で6兆2,311億円となりました。なお、投資部門別売買動向(4月第2週)では、外国人投資家が2週連続で現物株を大幅に買い越していることが確認されています。

COMMENT
『本日の取引では、日経平均株価は6万円の水準が意識され、利益確定の売りにより下落しました。今後は、日本ではゴールデンウィークおよびその直後に決算発表が集中します。連休明けの決算内容と今後のドル円の動向次第では、日経平均株価が6万円を突破し、6万円台を維持するのか、それとも5万円台にとどまるのかが左右される可能性があります。そのため、今後は大型銘柄の決算とドル円の動向を、日経平均株価を見通すうえで注視する必要があると考えます。』

2. 為替・金利・コモディティ

【為替市場】

外国為替市場では円安水準での推移が続いています。ドル円は159円台前半から半ばで推移しました。また、ユーロ円は一時187円台後半に達し、ユーロ導入以来の最高値を更新しています。人民元も対円で上昇し、23円台での推移となりました。中東情勢を受けた原油価格の高止まりにより、日本の貿易赤字拡大を通じた実需の円売り・外貨買いが円安圧力の一因となっています。

COMMENT
『現在の円安が、原油価格の高騰による貿易赤字の拡大に起因しているのであれば、原油価格が下落した場合には、円高に振れる可能性があります。その場合、米国株式は原油価格の下落を受けて上昇する可能性がある一方で、日本株式は円高の進行により下落する可能性があります。したがって、これまで見られていた日経平均株価と米国株式指数の相関関係が崩れる可能性があります。相関が崩れた場合には、日本と米国の先物で異なる戦略を取りやすくなり、投資戦略の幅が広がることで、新たな投資機会につながる可能性があります。そのため、このような展開に備えて準備を進めていきたいと考えます。』

【金利動向】

米国の10年債利回りは4.3%台へ再上昇しました。日本の国内長期金利も上昇傾向にあり、一時19年ぶりとなる2.49%をつける場面が見られました。

3. マクロ環境・政策動向

【地政学リスク・外交】

トランプ米大統領は、イスラエルとレバノンが10日間の停戦に合意したと明らかにしました。また、米国とイランによる停戦協議が週末に再開される可能性についても言及しました。

【金融政策】

ワシントンで開催されたG20財務相・中央銀行総裁会議の記者会見において、日銀の上田総裁は中東情勢の不透明感を踏まえつつ政策を判断していく姿勢を示しました。市場では4月の金融政策決定会合での追加利上げ観測が後退しています。米国においても、原油高などを背景としたインフレ懸念から、FRBによる早期利下げ観測が後退しています。

【制度・政策】

高市首相は、アジア諸国に対して原油調達や原油備蓄関連などのインフラ構築に向け、1.6兆円規模の金融支援を行うことを表明しました。IMF(国際通貨基金)は世界経済見通しを発表し、世界の経済成長率を3.1%と予測しています。また、日本の暗号資産市場に関しては、金融商品取引法への移行に伴う事業環境の整備やセキュリティ強化に向けた業界ルールの形成が進められています。

4. 個別銘柄動向

【半導体・電気機器・精密機器】

・キオクシアホールディングス (285A):直近で時価総額20兆円を突破し上場来高値を更新していたが、利益確定売りに押され約10%下落した。

COMMENT
『キオクシアホールディングスは半導体関連企業で、売買代金が非常に多く、ボラティリティが高い銘柄であるため、価格が下落した際は注目し、反発による上昇を狙っていきたいと考えます。』

・ダイキン工業 (6367):米投資ファンドのエリオット・インベストメント・マネジメントが株式を保有し、1兆円規模の自社株買いや利益率改善を求めていると報じられた。

・ニコン (7731):香港の投資ファンドであるオアシス・マネジメントが、保有比率を17.66%に引き上げたことが変更報告書で判明した。

・旭ダイヤモンド工業 (6140):前期の営業利益見通しを従来予想の23億円から24億円へ上方修正したことが好感され上昇した。

・任天堂 (7974):Nintendo Switch向けゲームの新作の出足が好調との見方から上昇した。

【IT・サービス・通信】

・富士通 (6702):ソフトウェア関連への買い戻しの流れに乗り上昇した。

・SHIFT (3697):決算発表を機に上昇した。

・ベイカレント・コンサルティング (6532):決算発表を機に上昇した。

・FRONTEO (2158):アステラス製薬とAI技術を活用した標的分子探索に関する契約締結を発表した。

・バリューネックス(4422):防衛省から技術情報収集・解析業務を受注したことが材料視されストップ高となった。

COMMENT
『バリューネックスは年初来で株価が約7倍となりました。防衛関連銘柄に注目していたにもかかわらず、この銘柄を十分にマークできていなかったことが非常に悔しいです。』

・サン電子 (6736):米投資ファンドのバリューアクト・キャピタルが保有比率を9.89%に引き上げたことが判明した。

【銀行・証券・金融】

・滋賀銀行 (8366):池田泉州ホールディングスとの間で、1%程度の相互出資を伴う資本業務提携を発表したが、株価は下落した。

・池田泉州ホールディングス (8714):滋賀銀行との資本業務提携を発表したが、株価は下落した。

【小売・消費・その他】

・イオン (8267):年初来安値を更新した。

・サンリオ (8136):常務が子会社から不適切な報酬を受け取っていた疑いがあると発表した。

・NIPPON EXPRESSホールディングス (9147):北米の物流企業を同社として過去最大となる約2000億円で買収すると発表した。

・アクアライン (6173):内部管理体制の不備を理由に、東京証券取引所から管理銘柄(審査中)に指定された。