#7 4月20日(月) 日本市場レポート

1. 株式市場動向

先週末の米国株式市場は、主要3指数がそろって上昇しました。ダウ工業株30種平均は前日比868ドル高(+1.7%)の49,447ドルで取引を終え、約1ヶ月半ぶりの高値を付けました。S&P500種株価指数は1.2%高で5日続伸し、3日連続で最高値を更新しました。NASDAQ総合株価指数は13日続伸し、こちらも3日連続で最高値を更新しました。また、フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も上昇を記録しています。欧州市場においても、英FTSE100が0.7%上昇、独DAXおよび仏CAC40がともに約2%上昇し、2月下旬以来の高値を回復しました。

4月20日の日本株式市場において、日経平均株価は反発してスタートしました。前週末の米国市場におけるハイテク株高などを背景に買いが先行し、午前中には一時前週末比で700円近く上昇し、59,169円の高値を付ける場面がありました。午後にかけては利益確定売りや中東情勢への警戒感から伸び悩む展開となりましたが、最終的に前週末比348円99銭高(+0.6%)の58,824円89銭で取引を終えました。東証プライム市場の売買代金は概算で5兆4,410億円となり、値下がり銘柄数が870と全体の約55%を占めました。

一方、新興市場は堅調な推移を見せました。東証グロース市場250指数は前週末比1.56%上昇し、2025年8月以来となる800ポイント台を回復して年初来高値を更新しました。また、東京証券取引所が発表した3月の海外投資家地域別売買動向によれば、欧州が1兆4,000億円、アジアが5,100億円の売り越しとなった一方で、北米は3,600億円の買い越しでした。

2. 為替・金利・コモディティ

【為替市場】

先週末のニューヨーク外国為替市場において、ドル円相場は一時1ドル157円59銭と、約1ヶ月ぶりの円高ドル安水準を付ける場面がありました。しかし、その後は反発し、4月20日の東京市場の取引時間中においては、概ね158円台後半から159円台前半での推移となりました。ユーロ円は186円台後半、ユーロドルは1.17台で取引されました。

【金利動向】

米国の10年国債利回りは、先週末に一時4.22%と約1ヶ月ぶりの低水準を付けましたが、その後中東情勢の緊迫化を受けて上昇に転じ、4.28%台まで急上昇しました。日本の国内債券市場においては、長短金利ともに利回りが低下する動きが見られました。

【コモディティ市場】

ニューヨーク原油先物相場(WTI)は、先週末に一時1バレル80ドル台まで急落し、83ドル台で取引を終えました。しかし、週末の中東情勢に関する報道を受けて時間外取引で反発し、一時91ドル台に乗せる場面があり、その後は89ドル前後で推移しました。金先物相場は一時1ヶ月ぶりの高値となる1トロイオンス4,917ドルを付けたのち、時間外取引で4,700ドル台まで下落しました。

3. マクロ環境・政策動向

【地政学リスク・外交】

イランのアラグチ外相がSNS上でホルムズ海峡の完全開放を表明したのち、イラン革命防衛隊が同海峡を再封鎖する動きを見せました。米国のトランプ大統領は、米国軍がイランの旗を掲げた貨物船の機関室に穴を開け、拿捕したと発表しました。これに対し、イラン側は米国が停戦協定に違反したとして報復を警告しており、イラン軍が米国艦隊に対するドローン攻撃を開始したとの一部報道もありました。米国とイランの停戦交渉については、バンス副大統領らを含む米国の交渉団がパキスタンへ向かうとされる一方で、イラン国営通信はイラン側が第2回協議への参加を拒否すると報じました。両国の停戦期限は日本時間22日に迫っています。

【金融政策】

日本銀行の追加利上げ観測が後退しています。片山財務相は、G7財務相・中央銀行総裁会議において、利上げが経済に与える悪影響を懸念し、金融政策について様子見とする声が多く上がったと明らかにしました。また、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、現在のECBには金融引き締めバイアスがないと発言し、ECBの利上げ観測も後退しています。

4. セクター別動向・個別銘柄の事実情報

【半導体・電子部品】

・ディスコ (6146):日本経済新聞が、2026年3月期の連結営業利益が前期比8%増の1,800億円強になったようだと報じました。AI半導体向けの製造装置や消耗品が好調であり、6期連続で過去最高益を更新する見通しです。

・ミネベアミツミ (6479):ハーモニック・ドライブ・システムズと共同でロボットハンドの開発を進めていることが報じられました。

【自動車・輸送用機器】

・日産自動車 (7201):部品メーカーと連携し、EV向けモーターにおいて中国への依存度が高いレアアースの使用量を従来モデルに比べ9割削減する技術を開発したと報じられました。また、全固体電池の実用サイズセルを試作し、必要な充放電性能を達成したと発表しました。

【機械・防衛関連】

・三菱重工業 (7011):オーストラリア海軍との間で、もがみ型フリゲート艦11隻のうち3隻を日本で建造する契約を正式に締結しました。小泉防衛相とオーストラリアのマールズ副首相兼国防相が関連文書に調印しました。

・三菱電機 (6503):オーストラリアの次期汎用フリゲート搭載システムの取得契約を締結したと発表しました。

・NEC (日本電気) (6701):オーストラリア政府が調達するフリゲート艦に対し、9種類の防衛装備品を供給する大型契約を締結したと発表しました。

・安川電機 (6506):2025年に人型ロボット開発のスタートアップを買収し、AIロボティクスを統括する新組織を設立しました。

・ファナック (6954):NVIDIAとのロボット分野での協業が発表されました。

【電気機器・IT】

・ニデック (6594):不正会計問題を調査する第三者委員会から最終報告書を受領したと発表しました。2025年4月期までの累計で純利益に対するマイナス影響額が1,607億円となることが判明しました。また、対象資産約2,500億円に対し、のれんおよび固定資産の減損が計上される可能性があると明らかにしました。

COMMENT
『ニデックの株価は、不正会計問題を受けて下落しましたが、2025年4月および同年10月に記録した1,800円付近を安値にし、株価が推移しています。それ以上の下落は見られていません。さらに、第三者委員会の最終報告が公表された当日に株価が上昇したことから、この1,800円付近が底値として意識される可能性も考えられます。不正会計の問題はあったものの、同社は製品の売上などにおいて確かな実績を有している企業です。そのため、本企業を丁寧に調査し、その本質を見極めることができれば、優良企業を割安な水準で取得できる好機となり得ると考えています。』

・ソフトバンクグループ (9984):英ABBから分社化したABBロボティクスを2026年後半に買収する予定であることが報じられました。

【物流・海運】

・NIPPON EXPRESSホールディングス (9147):カナダの物流企業「メトロサプライチェーングループ」を年内に買収すると発表しました。買収額は2,070億円となります。

【サービス・ホテル・小売】

・ワシントンホテル (4691):アパホールディングスが関東財務局に提出した大量保有の変更報告書により、同社株の保有比率が5.08%から6.24%へ上昇したことが判明しました。保有目的は純投資と記載されています。

・ワコールホールディングス (3591):情報誌ファクターが、大株主であるシンガポールの3Dインベストメント・パートナーズに身売りを迫られていると報じました。

・良品計画 (7453):2022年8月に「在庫コントロール部」を新設し、各店舗が主体性を持つ個店経営へ転換したことが報じられました。

・ロイヤルホールディングス (8179):2025年12月期において、売上高、営業利益、経常利益が過去最高を更新しました。ホテル事業のインバウンド比率は26.4%まで上昇し、客室単価(ADR)もコロナ禍前と比較して約35%上昇しました。また、タイのマイナー・グループと合弁会社を設立し、高級ホテル事業に参入する方針を明らかにしました。

・コーエーテクモホールディングス (3635):2026年3月期の連結業績予想を修正し、売上高を920億円から875億円へ下方修正する一方、最終利益を270億円から415億円へ上方修正しました。

【その他新興企業】

・安永 (7271):2026年3月期の連結純利益が前期比2.5倍の18億円に、営業利益が2.9倍の22億円になったようだと発表しました。また、年間配当予想を14円から23円に引き上げました。

・菊池製作所 (3444):子会社のイームズロボティクスが、イギリスのスカイポーツ・ドローン・サービスと戦略的パートナーシップを締結したと発表しました。

・インタートレード (3747):三井物産系の三井物産デジタルコモディティーズが発行する暗号資産のマルチチェーン展開に技術協力することが報じられました。