#47 5月20日(水) 日本時間レポート

1. 株式市場動向

東京株式市場では、日経平均株価が前日比746円安の59,844円となり、5日続落で5月1日以来の6万円割れとなりました。一時下げ幅は1,200円を超える場面もありました。東証プライム市場の売買代金は約9兆5,000億円規模となり、値下がり銘柄数は全体の約8割を占めました。米国での金利上昇や国内の長期金利の上昇警戒感を背景に、これまで相場を牽引してきたAI・半導体関連株への売りが目立ちました。

また、東証グロース市場250指数は4%を超える下落となるなど、新興市場でも大幅な調整が見られました。

2. 為替・金利

【為替市場】

外国為替市場では、ドル円相場が1ドル158円から159円台前半にかけて推移しています。政府・日銀による為替介入への警戒感から下値が支えられる一方で、日米の金利差を意識したドル買い・円売りが交錯しています。ユーロ円は184円台で推移しています。また、ブラジルレアルなどの新興国通貨は政治的な不透明感から上値が重くなっています。

【金利動向】

米国の債券市場では、10年債利回りが一時4.68%、30年債利回りが5.19%に上昇するなど、長期金利が高水準で推移しています。国内の債券市場でも金利が上昇しており、10年国債利回りが2.8%台に上昇したほか、2年債も1.45%と高水準を記録しました。実施された20年国債の入札結果は無難な結果に終わり、需給バランスの大きな崩れは見られませんでした。

3. マクロ環境・政策動向

【金融政策】

トルコ中央銀行は、四半期インフレ報告でインフレ見通しを上方修正し、2026年を24%、2027年を15%へと引き上げました。政策金利はコリドーを活用した実質的な引き締めスタンスを維持し、リラ安抑制を図っています。

【制度・政策】

国内の経済指標では、4月の企業物価指数が前年同月比で上昇し、輸送費や原材料価格の上昇が企業にコスト増をもたらしています。政府の支援策に関連して、再生可能エネルギーの普及に向け、ペロブスカイト太陽電池を自衛隊の施設などで実証実験する取り組みが推進されています。

4. 個別銘柄動向

【電気機器・半導体】

・日立製作所(6501):2026年3月期末時点で36年ぶりに実質無借金に転換し、5,000億円規模の自社株買いを発表しました。

・KOKUSAI ELECTRIC(6525):投資ファンドのKKRが保有株の全てを売却すると発表し、株式の需給悪化懸念から株価が下落しました。

・古河電気工業(5801):新中期経営計画の目標数値が市場予想を上回ったことが好感され、株価が上昇しました。

・フジクラ(5803):先日に発表した中期経営計画が市場の期待に届かず、連日で大きく下落しました。

【IT・通信・サービス】

・ソフトバンクグループ(9984):投資先のArm Holdingsや生成AI関連の動向が意識され、株価が大幅に下落しました。

・モイ(5031):SBIホールディングス(8473)と資本業務提携を行うと発表し、SBIが第三者割当増資等で株式の約20%を保有することになりました。ミンカブ・ジ・インフォノイド(4436)の子会社であるライブドアとも連携します。

・エネチェンジ(4169):連結子会社のミライズエネチェンジなど4社が東京地裁に民事再生手続きの開始を申し立てたと発表しました。負債総額は約47億円です。

・アストロスケールホールディングス(186A):ユーロ円建ての転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行や第三者割当増資により、合計約300億円を調達すると発表しました。ヒューリック(3003)やスカパーJSATホールディングス(9412)にも割り当てられます。

【金融・保険・不動産】

・MS&ADインシュアランスグループホールディングス(8725):2026年3月期の純利益が7,873億円となり、今期の年間配当を170円に増配する方針と自社株買いを発表しました。

・三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306):金利上昇を背景にした利ざや改善への期待から、株価が上場来高値を更新する場面がありました。

【食品・素材・インフラ】

・日清オイリオグループ(2602):中東情勢などの影響で石油由来の包装資材の調達が困難となり、一部の業務用食用油の販売を休止し、一斗缶での販売に切り替えると発表しました。

・西武ホールディングス(9024):東日本旅客鉄道(9020)と連携し、武蔵野線と池袋線の連絡線を活用して観光特急をJR線へ乗り入れる直通運転を2028年度に開始すると発表しました。

・UBE(4188):中期経営計画における配当方針を引き上げ、DOE(株主資本配当率)3.5%以上を目標とし、今期の年間配当を160円に増配すると発表しました。

・積水化学工業(4204):次世代太陽電池であるペロブスカイト太陽電池を、海上自衛隊の施設に設置し実証実験を開始すると報じられました。